水道水のお話に必ずと言って出る話題として「水道管が錆びている」と言ったお話を良く聞きますが果たして本当に錆びているのでしょうか?
水道管と言うほどですから金属でできていると思いますが、水道水を流す前提なので錆びないように対策は普通に考えると行うはずです。
日本では水道ラインが用途によって複数存在しており飲料水としても使える生活用水の水道管。冷却や清掃、工業用に使われる一次処理のみで浄水や殺菌などをしていないお水を通す工業用水の水道管。
そして、農業で使われる農業用水の水道管。
大まかに3種類の水道管が存在しており、用途がそれぞれ違います。一番重要な飲料水が通る配管の規格は厳しく設定されており、逆に飲料用途ではない工業用水や農業用水の水道管は規格が生活用水より甘くなっています。そもそも流れるお水の成分が違いますので同じ配管では問題があるという事です。
現在使われている水道管
上記の画像は生活用水で使われるダクタイル鋳鉄菅で日本の生活用水は全てこの水道管を通って供給されています。
このダクタイル鋳鉄菅は内面処理は当然の事、外面も処理されており腐食に強く柔軟性もあるので滅多なことがない限り壊れません。
使用可能年数は、腐食性土壌で概ね 65 年、一般土壌 で概ね 100 年とされています。
日本ダクタイル鉄菅協会では耐久性の実験や研究を行なっており各種データが公開されています。
https://www.jdpa.gr.jp/qa/basic/search/search_107.html
上記のサイト内データを見る限りサビが内部に発生する確率は極めて低いことが分かります。
上記のような画像インターネットで出回っており不安を煽られますが、見て分かる通りダクタイル鋳鉄菅では無く生活用水の水道管ではない事が分かります。おそらく工場等で飲料水として使用できないお水が流れている配管でしょう。
国が管理する水道水の供給ラインではサビが発生する確率非常に低く、ほぼあり得ません。
しかし、あくまで国が管理する供給ラインでの話!そこから各家庭へと供給されますが、敷地内の水道管に関しては国はノータッチですのでサビが発生している可能性もあります。
敷地内の水道管が錆びている可能性
国の供給ラインに使用されているダクタイル鋳鉄菅の耐用年数は過酷環境下で65年、通常環境下であれば100年と非常に安心できる設計になっています。
しかし、それはあくまでダクタイル鋳鉄菅のお話でありそこから分岐して各家庭に供給されますので敷地内の細い水道管は錆びる可能性はあります。
自分の所有物件であればいつ作られているのかは把握できるかと思います。水道管のメンテナンスは自分で業者等にお願いする事で安心できます。
賃貸の場合は、把握するのが難しいので注意が必要で自分で業者に依頼する事もできないので管理会社にお願いする流れになるかと。
集合住宅では水道消費量が多くなりがちなので貯水タンクが設置されています。この中がサビてしまうと問題になりますので定期的な点検が義務付けられています。万が一、サビが含まれた水が出た場合は管理会社にお願いする事で迅速に対応してくれるでしょう。
その為、賃貸物件は管理会社が点検や修理を手配していますので水道管の錆に関しては、比較的安全と言えるでしょう。
逆に、自己所有の物件であれば全て自分で管理しますので新築であれば気にしなくてもいいかも知れませんが中古物件に関しては築年数を考慮して点検などを忘れないようにしましょう。
まとめ!日本の水道管は安心だが敷地内の水道管に関しては定期的な点検が必要
日本では生活用水の供給ラインで水道管が錆びる可能性は非常に少なく、安心できる。しかし、敷地内の水道管は耐用年数が短く中古物件や築年数が古い物件に関しては注意が必要で定期的な点検をお勧め。
賃貸の場合は、管理会社が管理しているのでおまかせしよう。万が一、味がおかしいと思ったらすぐに管理会社に連絡しましょう。
つまり、水道水だけで生活しても別に何も問題なく赤ちゃんにも飲ませても正直なところ問題はない。
コストを重視するのであれば味はまずいけど水道水が一番優秀で安全と言える。
お水のおいしさを求めるのであればコストをかけ浄水器やウォーターサーバーを利用するのが良いでしょう。