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メリット | 注意事項 | デメリット |
当サイトは、「最初は簡潔に〜徐々に詳しく」と言った流れで記事を構成していますので手早く知りたい方は冒頭だけでも大体わかります。
浄水型ウォーターサーバーの公式サイトを見ているとフィルターの多くが99.9%除去と記載されていたり80%以上だったり表現が曖昧な事が良くあります。
結論として、全ての不純物を99.9%阻止できるフィルターは
「逆浸透膜(RO)フィルター」しか存在しません。
それでは逆浸透膜フィルター以外のフィルターで99.9%阻止すると記載されている物は嘘なのか?と言う疑問が生まれます。
ウイルスを99.9%阻止できるフィルターは逆浸透膜以外もある。
全ての不純物を99.9%阻止できるフィルターと言えば「逆浸透膜(RO)フィルター」の事を指しますが、ウイルスや有害物質を99.9%阻止できると記載してあれば対象を限定していますので他のフィルターを指す事もあります。
よく目にする99.9%除去できるフィルターで「逆浸透膜」や「RO」などの文言が記載されていない場合は、「ウイルス」や「菌類」と言うワードが必ず入っているはずです。
逆浸透膜のうち、孔の大きさが大体1~2ナノメートルでイオンや塩類などの阻止率が概ね70パーセント以下と低いものを、英語でnanofiltration membraneと言うことからナノフィルター、または頭文字をとってNF膜と呼んで区別することがある
Wikipediaより引用
上記の引用でもそうですが、70%阻止できるのはイオンや塩類などと物質を指定しています。
逆浸透膜に使われる浸透膜より精度が低い物、名称はメーカーによって異なりますが、大抵は「ナノ」や「ウルトラ」などがフィルターの名前に入っている事が多いですが当サイト(みずらぼ)では全てナノフィルターとして扱います。
本当にウイルスを99.9%阻止できるのか?
できます。現在、発見されているウイルスの大きさでは上記で挙げたナノフィルターや逆浸透膜を通過する事が物理的に不可能なので99.9%阻止する事ができます。逆浸透膜ではウイルスよりも小さな成分(イオン分子やミネラル)を有害無害関係なく阻止する事ができます。
フィルタ | 主な違い |
---|---|
逆浸透膜 | 有害無害関係なく全ての成分を99.9%阻止して破棄水として排水する |
ナノフィルター等 | ウイルスや菌類のみを99.9%阻止するがフィルター内に残る |
逆浸透膜による濾過では、水分子に不純物が付着している場合は水自体もフィルター内を通過できずに破棄水としてカートリッジ内に残ってしまいます。そのままではカートリッジ内が破棄水でいっぱいになり、溜まり続ける破棄水の圧力で逆浸透膜が破壊されてしまいます。
それを防ぐために、逆浸透膜による濾過ができるウォーターサーバーには排水用のラインが備え付けてあります。
しかし、ナノフィルターでは阻止したウイルス等はカートリッジ内に残ってしまう事になります。勿論、フィルターを通過できないのでカートリッジ内から出てくることはありません。次の交換までカートリッジ内にウイルスが居ると言う気持ち的な問題は気になるポイントではありますが...
良くある除去率80%以上〜の文言は何?
家庭用浄水器における法律上、必要な表示です。浄水器ウォーターサーバーも対象に入りますので公式サイトや説明書に必ず表示されているはずです。
定義
- 飲用に供する水を得るためのものであって、水道水から残留塩素を除去する機能を有するものに限る。
- 業務用、非常時用、アウトドア用、浴槽用、シャワー用や河川水や井戸水を原水としているものは除く。
- カートリッジ等についても単体で販売される場合は対象となる。
コチラの除去率は浄水フィルター単体性能では無く、浄水器として利用した際の除去率なのでフィルターが複数ある場合は、全て合わせた除去率を記載してあると言う認識で大丈夫でしょう。
逆浸透膜などの全ての不純物を99.9%以上阻止できるフィルターであっても除去率は80%以上と記載されますので、あまり意味がない数値です。流量に関しては80%以上になる数値が記載されていますので総濾過量を示しています。
ろ材の表示と除去率
次の表に掲げる除去対象物質の種類を示す用語ごとに表示する。その用語の次に括弧書きで「総ろ過水量(リットル単位で表示する)」「除去率80パーセントである旨」「JIS S3201、又は同規格の付属書Aに基づいて測定した試験結果である旨」を付記する(許容範囲は、表示したろ過流量に対して-10%以内)。
ろ材の種類 | ろ材の種類を示す用語 (表示名) |
---|---|
活性炭素繊維、粒状活性炭、粉状活性炭及びそれらを成型したもの | 活性炭 |
織布 | 織布 |
不織布 | 不織布 |
多孔質平膜 | 多孔質平膜 |
多孔質中空繊維膜 | 中空糸膜 |
逆浸透膜 | 逆浸透膜 |
3.ろ過流
家庭用浄水器における表示で除去対象物質は下記の表に記載されています。
除去対象物質の区分 | 除去対象物質の種類を示す用語 (表示名) |
---|---|
遊離残留塩素 | 遊離残留塩素 |
濁り(水中浮遊微粒子等の濁りを発生させる物質) | 濁り |
揮発性有機化合物 | クロロホルム |
ブロモジクロロメタン | |
ジブロモクロロメタン | |
ブロモホルム | |
テトラクロロエチレン | |
トリクロロエチレン | |
総トリハロメタン | |
農薬 | 2-クロロ-4・6-ビスエチルアミノ-1・3・5-トリアジン |
かび臭 | 2-メチルイソボルネオール |
重金属 | 溶解性鉛 |
消費者庁で定められている除去対象項目は12項目です。
仮に、この除去対象項目が全て除去されていない浄水器やウォーターサーバーがあったとしても心配は不要です。下記項目に水道水の時点での安全基準を引用していますがほとんどが水道水の時点でクリアしているのが分かります。
水道水の水質基準項目と基準値(51項目)
下記の表は水道水の水質基準として定められており、日本の水道水は下記の基準値をクリアしています。水道水の時点で非常に安全性が高い事がわかります。
項目 | 基準 | 項目 | 基準 |
一般細菌 | 1mlの検水で形成される集落数が100以下 | 総トリハロメタン | 0.1mg/L以下 |
大腸菌 | 検出されないこと | トリクロロ酢酸 | 0.03mg/L以下 |
カドミウム及びその化合物 | カドミウムの量に関して、0.003mg/L以下 | ブロモジクロロメタン | 0.03mg/L以下 |
水銀及びその化合物 | 水銀の量に関して、0.0005mg/L以下 | ブロモホルム | 0.09mg/L以下 |
セレン及びその化合物 | セレンの量に関して、0.01mg/L以下 | ホルムアルデヒド | 0.08mg/L以下 |
鉛及びその化合物 | 鉛の量に関して、0.01mg/L以下 | 亜鉛及びその化合物 | 亜鉛の量に関して、1.0mg/L以下 |
ヒ素及びその化合物 | ヒ素の量に関して、0.01mg/L以下 | アルミニウム及びその化合物 | アルミニウムの量に関して、0.2mg/L以下 |
六価クロム化合物 | 六価クロムの量に関して、0.02mg/L以下 | 鉄及びその化合物 | 鉄の量に関して、0.3mg/L以下 |
亜硝酸態窒素 | 0.04mg/L以下 | 銅及びその化合物 | 銅の量に関して、1.0mg/L以下 |
シアン化物イオン及び塩化シアン | シアンの量に関して、0.01mg/L以下 | ナトリウム及びその化合物 | ナトリウムの量に関して、200mg/L以下 |
硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素 | 10mg/L以下 | マンガン及びその化合物 | マンガンの量に関して、0.05mg/L以下 |
フッ素及びその化合物 | フッ素の量に関して、0.8mg/L以下 | 塩化物イオン | 200mg/L以下 |
ホウ素及びその化合物 | ホウ素の量に関して、1.0mg/L以下 | カルシウム、マグネシウム等(硬度) | 300mg/L以下 |
四塩化炭素 | 0.002mg/L以下 | 蒸発残留物 | 500mg/L以下 |
1,4-ジオキサン | 0.05mg/L以下 | 陰イオン界面活性剤 | 0.2mg/L以下 |
シス-1,2-ジクロロエチレン及び トランス-1,2-ジクロロエチレン | 0.04mg/L以下 | ジェオスミン | 0.00001mg/L以下 |
ジクロロメタン | 0.02mg/L以下 | 2-メチルイソボルネオール | 0.00001mg/L以下 |
テトラクロロエチレン | 0.01mg/L以下 | 非イオン界面活性剤 | 0.02mg/L以下 |
トリクロロエチレン | 0.01mg/L以下 | フェノール類 | フェノールの量に換算して、0.005mg/L以下 |
ベンゼン | 0.01mg/L以下 | 有機物(全有機炭素(TOC)の量) | 3mg/L以下 |
塩素酸 | 0.6mg/L以下 | pH値 | 5.8以上8.6以下 |
クロロ酢酸 | 0.02mg/L以下 | 味 | 異常でないこと |
クロロホルム | 0.06mg/L以下 | 臭気 | 異常でないこと |
ジクロロ酢酸 | 0.03mg/L以下 | 色度 | 5度以下 |
ジブロモクロロメタン | 0.1mg/L以下 | 濁度 | 2度以下 |
臭素酸 | 0.01mg/L以下 | (空白) | (空白) |
水道水の時点で厳しい審査基準を通過していますので、家庭用浄水器における表示に含まれていない項目に関しても安心できます。しかし、浄水器で濾過したお水には塩素等の殺菌作用がある成分も濾過されてなくなっていますので浄水をすぐに飲まずに別容器で保管などをしていると雑菌の繁殖をもたらす可能性があるので注意が必要です。