MIZULAB / 赤ちゃんの水

粉ミルクに使う水と作り方|70℃のお湯から、飲める温度まで

哺乳びんとケトルを置いた明るいキッチン

粉ミルクを作るときに大切なのは、水のブランドよりも、使える水か・粉を溶かすときの温度・器具の清潔さです。安全に飲める水道水も選択肢になります。毎回高価な水を買わなければいけない、ということではありません。

70℃は「溶かすとき」。飲ませる温度とは別です

粉ミルクは無菌の食品ではありません。厚生労働省は、調乳に使うお湯を70℃以上に保つよう案内しています。これは水だけの問題ではないため、「赤ちゃん用の水」を使っても、ぬるい水で粉を溶かしてよいことにはなりません。

一方、できたミルクを熱いまま飲ませるのは危険です。溶かすときは熱く、飲ませるときは人肌。この2つを別々に確認しましょう。特殊な治療用ミルクなどを使っている場合は、医療者からの指示も確認してください。

まず、使う製品の「作り方」を読みます

製品によって、専用スプーン1杯あたりのできあがり量や、粉とお湯を入れる順番が異なります。ほかの缶のスプーンを流用したり、別の製品で覚えた杯数をそのまま使ったりしないでください。

たとえば明治のキューブの案内では、キューブを入れてからお湯を加えます。海外の一般的な手順と順番が違うこともあるため、この記事は製品表示の代わりにはなりません。

家庭での準備から授乳まで

  1. 手と作業台を清潔にする。 洗浄・消毒した哺乳びん、乳首、キャップを用意します。
  2. 新しく汲んだ飲用の水を沸かす。 粉に触れる時点で70℃以上のお湯を使います。
  3. 製品の順番・杯数に従って溶かす。 お湯をどこまで入れるかも容器の説明を確認します。
  4. 指定のできあがり量に合わせる。 水だけの量と、粉を入れたあとの完成量を取り違えないようにします。
  5. ふたをしたびんの外側を流水などで冷やす。 冷却する水が乳首やびんの中に入らないようにします。
  6. 腕の内側などで温度を確認する。 熱さが残っていないことを確かめてから飲ませます。

NHSの調乳手順でも、冷却と授乳前の温度確認が案内されています。「沸かしてから何分」という時間だけで判断せず、お湯の量や室温でも冷め方が違うことに気をつけましょう。

水を選ぶときの見方

左右にスクロールして比較できます →

候補確認するところ使う前の準備
水道水飲用できる状態か。断水後などの案内は出ていないか沸かして調乳用のお湯にする
市販の水軟水か、調乳に使えるかを製品表示で確認粉を溶かす温度条件を守る
浄水器を通した水カートリッジの交換時期と器具の管理くみ置きせず、沸かして使う
サーバーの水水・温度モード・調乳の使用方法説明書とミルクの表示を両方確認

市販水のラベルの見方はペットボトルの水の記事で詳しくまとめています。水を選ぶことと、粉ミルクを衛生的に調製することは、セットで考えてください。

ウォーターサーバーの温水を使う場合

広告に「調乳に便利」「高温水」とあっても、粉に触れる時点で必要な温度を満たすかは、機種と設定、出水時の条件で確認します。NHSの調乳案内は、調乳機器から出る水が70℃未満なら、その機器を使わず通常の調製手順に戻るよう説明しています。表示温度だけで測定済みとみなさず、メーカーの調乳案内と粉ミルクの表示を照合してください。

70℃に届かない常温水・冷水を後から多く加えて粉を溶かす方法も、温度条件を満たしません。冷やす時間を短くしたい場合は、まず完成した哺乳びんの外側を冷やす方法を検討します。温水モードの比較は、機種選びの参考として使い、調乳手順そのものは製品表示を優先してください。

冷ます時間を短くしたいとき

まずは流水などでびんの外から冷やす方法を基本にすると、濃さを変えずに調整できます。仕上げに湯冷ましを加えられる製品もありますが、量や方法はそのミルクの表示に従ってください。独自の「お湯と冷水の比率」は作らないようにしましょう。

電子レンジでミルクを加熱すると温度が均一にならず、やけどにつながるおそれがあります。冷めすぎたときの扱いも含め、迷った場合は製品の相談窓口へ。夜中の準備の組み立て方は夜間の調乳へ進めます。

作ったあとに迷いやすいこと

飲む量が少なかったときも、残ったミルクを次の授乳に継ぎ足して使いません。作成時刻と飲み始めの時刻は別なので、保存の判断は作ったミルクの保存時間で確認してください。

ミルクを薄めて水分を増やしたり、濃くして腹持ちをよくしたりするのも避けましょう。飲む量や体重の増え方が気になる場合は、濃さを変える前に小児科や保健師に相談できます。

参考・出典