水の科学的な基礎知識
飲み水の話に入る前に、水そのものの性質を短く整理しておきます。ここを押さえておくと、「硬度」「ミネラル」「RO水」といった用語がつながりやすくなります。
H2Oという分子
水の化学式はH2O、水素原子2つと酸素原子1つからなります。この分子は電気的にかたよりのある極性分子で、プラス寄りの部分とマイナス寄りの部分を持ちます。この極性が、水のいろいろな性質のもとになっています。
溶かす力が強い
極性のおかげで、水は塩類やミネラル、糖などの多くの物質をよく溶かします。「万能溶媒」と呼ばれるゆえんで、体のなかで栄養や老廃物を運べるのもこの性質によります。
一方で、水にはもともと微量のミネラルや不純物が溶け込んでいます。地下水や水源によってその中身が違い、カルシウムとマグネシウムの量が硬度として表れます。逆に、これらを徹底的に除いたのがRO水(純水に近い水)です。
温まりにくく冷めにくい
水は比熱が大きい、つまり温度を変えるのに多くの熱が要ります。体温を一定に保ちやすいのも、海や湖が気候をやわらげるのも、この性質が関わっています。ウォーターサーバーが冷水・温水の保温に常時電気を使うのも、水を狙った温度に保ち続ける必要があるためです(サーバーの電気代)。
体と自然界での役割
成人の体重のおよそ6割は水分です。水は体温調節、栄養や老廃物の運搬、消化などに関わり、不足すると体の機能に影響が出ます。1日の水分の出入りと「飲み水」としての目安は 1日に必要な水分量 にまとめています。
自然界では、蒸発・降水・河川・地下水という水循環を通じて、限られた淡水が繰り返し使われています。水道水はこの淡水を取水し、水質基準を満たすよう処理して各家庭に届けられています。
まとめ
- 水はH2O、極性分子で、多くの物質を溶かす。
- 溶けているミネラルの量が硬度として表れ、それを除いたのがRO水。
- 比熱が大きく、温度を保つのにエネルギーが要る。
- 体の約6割は水分で、体温調節や物質の運搬を担う。