MIZULAB / 水の知識
浄水フィルターの比較 ― ろ材の働き・性能表示・維持費
機器と費用

浄水フィルターは、ろ材の種類によって働き方が異なります。ただし、ろ材の名前や本数だけで製品の優劣は決められません。 どんな水に、どのような条件で使う製品なのか、表示と説明書を合わせて確認します。

よく使われるろ材と役割
左右にスクロールして比較できます →
| ろ材・方式 | 役割の考え方 | 製品ごとに確認すること |
|---|---|---|
| 活性炭 | 塩素やにおいの原因物質などへの対応 | 表示されている対象物質・総ろ過水量 |
| 中空糸膜 | 膜によって粒子などを分離 | 対応する粒子・微生物の試験条件 |
| イオン交換樹脂 | 特定のイオンを交換 | 対象成分・使える原水・交換条件 |
| RO(逆浸透膜) | 圧力を使い、溶けた成分も分離 | 除去対象・回収率・排水・維持管理 |
同じ方式でも膜やろ材の設計、使用条件が違えば性能は異なります。「膜があるからすべてのウイルスを除ける」「ROならどんな原水でも飲める」とは判断しません。
複数本なら高性能、とは限らない
一体型カートリッジの中に複数のろ材が入る場合もあります。本数が多いことと、対象物質への性能が高いことは別です。交換する部品の数は維持費や手間にも関係するので、性能表と費用表を分けて見ます。
自然落下式か加圧式かも、それだけで優劣を決める条件ではありません。生活で必要な流量が得られるか、表示された水量まで使えるかを確認しましょう。
比較の中心は、対象物質と使用量
消費者庁の表示案内を参考に、総ろ過水量、ろ過流量、ろ材の交換時期を確認します。除去率の数字を比べるときは80%・99.9%の読み方も見てください。
「総ろ過水量」は、どの対象物質の性能を、どの試験条件で示したかと一緒に読みます。消費者庁のFAQは、家庭用品品質表示法の浄水能力表示について、製品間の比較のため除去率80%時点の総ろ過水量を適切に表示する必要があると説明しています。「99.9%」という大きな数字だけを見て、長く使えると判断しないでください。
味の調整を目的にする場合と、特定物質への対応を確認したい場合では、見る欄が変わります。目的の物質について表示が見当たらなければ、別の物質の試験結果で代用せずメーカーへ確認します。
月額に直して比較する例
説明用に、カートリッジ価格4,800円・交換周期4か月なら月割り1,200円。価格7,200円・周期8か月なら900円です。後者が必ず安いのではなく、家庭の使用量でその期間使えるかが条件になります。
RO機器などでは、交換品のほかに水道代、排水、電気、点検費などが関係する場合があります。初年度の本体代と、2年目以降の継続費用を分けると比較しやすくなります。
買ってから困らないための確認
- 交換カートリッジの型番が分かるか。
- 交換品を今後も入手できるか。
- 本体やタンクを清掃しやすいか。
- 使用開始時と長期間不使用後の手順が明確か。
- 水道工事や断水後の再使用方法が案内されているか。
清掃・交換を続けられないまま高い性能だけを選んでも、使い方に合わなくなります。容器を洗う場所や部品を保管する場所まで確認しましょう。
原水に異常がある場合は、先に相談
においや濁りが普段と違う場合は、家庭用フィルターに頼りきらず、水道局や管理者へ確認します。設置するタイプを決めるなら浄水器の選び方、冷温水まで必要ならサーバーの選び方へ進めます。
実際の機種で仕様を確かめる
蛇口につけるMK207SLX、水を注いで使うCP405、据置型のSSX880では、取り付けと交換品が異なります。浄水器一覧で写真と仕様を並べて、使い方に合う方式から絞り込みましょう。

